幾許【小説/完結】


十二歳と四ヶ月の終わり、世界に窒息した。

哀れみは弱き者に葬る、強き者の自己陶酔だ。強者は俺を哀れみ、俺は、俺の下で散った花(弱者)を哀れんだ。 

壊れていく音は、霧雨の静謐さにも似ている。それは優しく刹那を奏で、消滅した。





IMAGESONG